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EARTH TO ECHO 感想 (若干のネタバレ有)

タートルズ2作目と同じくデイブ・グリーンが監督を務めるEARTH TO ECHOの感想です。12/1でプライム閲覧期間が終了します。

今回も吹替で観ました。

EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー(吹替版)

 

ジャンルとしてはSFジュブナイル映画という感じ。

寂しくも胸が温かくなるような良い映画でした。

 

 

 

あらすじ

親友同士のタック(ブライアン・“アストロ”・ブラッドリー)、マンチ(リース・ハートウィグ)、アレックス(テオ・ハーム)は、数日後には散り散りになる運命だった。高速道路建設のために町ぐるみで立ち退きを迫られる中、いきなり彼らが暮らす町の全域で携帯電話に奇妙な画像が映し出される。彼らは同級生のエマ(エラ・ワーレステット)とも協力し、事の真相を究明しようとする。(シネマトゥデイより)

 

子供隊のキャラ性が立ってる

4人の少年、少女はそれぞれに家庭の事情があり、精神的にも成熟していない。それがキャラクター性の違いとしてきっちり現れていて、それが物語を回転させるきっかけとして機能していて面白い。凄くちゃんとした作りになっていると思った。

アレックスは里子で引越しを繰り返していて、しかも里親の実子(赤ん坊)が居て、他の二人よりもずいぶん大人びて、というかスレている。彼が騒動を通じて親友により素直な自分をさらけ出していく過程が丁寧に描かれていたと思う。

タックはタックでちょっとヤンキー系な兄が居て、親もそちらと仲が良いのか居心地の悪さを感じている。その反動なのか「早く大人になりたい」という感情が一番強い。携帯電話の異常にかこつけて家出を発案したのもタックだ。

マンチはちょっと変人。自転車に乗る時はキッチリヘルメットをかぶりたがるし、物はアルファベット順に並べたいし、やらなくて良いことをやらなくていい時にやっちゃう、タイミングが悪い。ちょっとADHDとかそういう印象をうける。でも頭が良くて手先が器用。

彼らは親友同士だけど学校ではちょっと冴えないグループ。

女の子のエマは途中から3人組に合流する。学校でもイケてる側のグループで、友達も多いリア充タイプだ。実際物語の最初の方では3人組からも距離を置かれている感じで描かれている。しかし彼女も彼女で家庭には複雑な事情があって、今の状況に不安や不満を感じている事が明かされる。

 

少年たちの視点で振り返る青春の1日

この映画は所謂POV方式がメインになっています。これによって物語の当事者である少年達により感情移入できる。

POVの映画ってクローバーフィールドとかあるけど、ずっと撮っててダレてくると個人的に感じる事があったんだよね。この作品は"一連の事件の回想"の形になってて記録映像を編集してるって事でダレそうな所とかで割とバンバン編集が入って凄く見やすい。

カメラを持つ人が入れ替わったり、複数のカメラが有ったりして、誰の視点なのかとかでカメラの使い方が変わるのでそういう点でも面白い。

 

的確に使われるCG

基本的には少年たちのロードムービー的な要素が強いのでCGを使う場面はそう多くないんだけど、"ここぞ!"という場面で的確に使っている。特に物語終盤、宇宙からきたメタリックな友達エコーを助け出した後のトラックのCGはクライマックスに向けての思いがけない伏線にもなっている。

あとエコーのデザインがフクロウやミミズクみたいでかわいい。

 

そうド派手な映画ではなかったけど、郷愁を感じさせてくれる暖かい映画。

エンディングでは子供達の成長した姿や未来に向けての希望みたいなのが示されるし、スタッフロールの後にも映像があって、そこでは"友情に距離は関係ない"ということが表されていて後味が良い作品だと思いました。

 

プライム閲覧期間は2018/12/1までなので気をつけてください。